Domaine des Comtes Lafon鑑賞会

2月2日午後6時よりエスパース ソシアル ル サロンでDomaine des Comtes Lafon鑑賞会を開いた。コント・ラフォンのワインは「パワーではなく、エレガンスやバランス」を表現したムルソーのワイン生産者の中で世界の白ワイントップ生産者ベスト5にも度々選出される偉大なドメーヌで、一昔前のアメリカ人が好んだ樽香が前面に出るパワフルなムルソーとは対極したワインである。今回はコント・ラフォンの単独所有であるMEURSAULT CLOS DE LA BARREと代表的な一級畑のMEURSAULT 1ER CRU CHARMESを畑とヴィンテージによる違いを鑑賞し、さらに代表的なピノノワールであるVOLNAY 1er CRU SANTENOTS DU MILIEUの異なる3つのヴィンテージを鑑賞した。

MEURSAULT CLOS DE LA BARRE 1994
MEURSAULT CLOS DE LA BARRE 1990
MEURSAULT 1ER CRU CHARMES 2008
MEURSAULT 1ER CRU CHARMES 1990

VOLNAY 1er CRU SANTENOTS DU MILIEU 2011
VOLNAY 1er CRU SANTENOTS DU MILIEU 1997
VOLNAY 1er CRU SANTENOTS DU MILIEU 1989

クロ・ド・ラ・バールはかなりのポテンシャルと力強さを持っているワインと評価されてきたがシャルムやペリエールに比べるとなかなか理解しにくいワインと感じていた。今まで
90年代のクロ・ド・ラ・バールを何回も味わってきたがミネラルにあふれるポテンシャルと力強さをなかなか感じとれることはなかった。特に1990は一度も感嘆することはなくシャルム、ペリエールに比べるとなかなか難しいワインと考えていた。しかし今回のMEURSAULT CLOS DE LA BARRE 1990は抜栓直後よりムルソー特有のバターとヘーゼルナッツのフレーバーが立ち上がりワインの強さを感じた。酸こそそれほど強くないがゆっくり瓶熟された果実の甘さとバランスが良い。今までなかなか感じられなかったクロ・ド・ラ・バールの熟成感であったが、今回初めて村名ワインで比較的標高も低く平坦な畑であるにも関わらずにもシャルム、ペリエールに対抗できるポテンシャルと力強さを感じられた。
MEURSAULT 1ER CRU CHARMES 1990は外見が黄金色で同じ90年のクロ・ド・ラ・バールよりさらに強いヘーゼルナッツのロースト香とバター、スパイス、ミネラルといった独特の風味があり強い熟成能力を感じる。味わいはオイリーでコクのある華やかさがあり、美味しく飲むには適度な熟成が必要でその変化を楽しめるものと思われた。
MEURSAULT 1ER CRU CHARMES 2008は抜栓直後には固く閉じていたが一時間ほど経過してからローストしたアーモンドやヘーゼルナッツの香りが発ち始めた。強く感じられる酸と厚い果実味は寿命が長く年月の経過とともに妖艶でコクのある華やかな味わいとなることが予測された。シャルムはペリエールより下の区画で果実味が肉厚となるため早く飲み過ぎてしまうと真価を理解できないことがある。ラフォン所有のシャルムの区画は上方にある為あまりヘビーにはならず極めてエレガントなワインになると思われる。

本来のヴォルネイはピュアで優しい繊細なスタイルで赤系果実のアロマとなるが、コント・ラフォンのヴォルネイ 1er サントノ・デュ・ミリューは濃い色調と深いタンニン、ブラックベリー、黒スグリ、チェリーなど黒系果実のアロマがあり開くのに時間がかかる。パワフルなワインである為、なかなか熟成したワインを経験しない。そのためムルソーに比べるとその評価が飲んだ人の経験によりまちまちな感じがする。今回垂直飲みでその評価をしてみる機会をもうけてみた。
VOLNAY 1er CRU SANTENOTS DU MILIEU 1997は外見が濃厚なガーネットでピノノワールにしては濃く、ブラックベリーなどの黒系果実のアロマとやや強い酸とタンニンが感じられた。鉄や土のニュアンスもありヴォルネイというよりポマールを感じさせる。
VOLNAY 1er CRU SANTENOTS DU MILIEU 2011は色調が1997より薄く酸とタンニンも弱く感じられ、2011というビンテージの影響もあるが最近の早飲みスタイルのように感じられた。
VOLNAY 1er CRU SANTENOTS DU MILIEU 1989は30年熟成されたワインである。縁がオレンジ色がかったガーネットで抜栓直後から熟成した黒系果実の中に鳥獣香や湿った土の香りが発つ。バランスの良い柔らかなタンニンと酸があり奥に果実の甘さも感じて長い余韻がある。やはりコント・ラフォンのヴォルネイはパワフルに仕上がり、1997はさらに熟成が必要で美味しく飲むには30年以上の長期熟成が必要と感じられたワイン会でした。パワフルだが熟成すればエレガントなスタイルのワインがコント・ラフォン流か。